Case23

地域医療のモデルケースとなる次世代型クリニックを開院

日本の少子高齢化による生産年齢人口減少が急速に進み、地域医療の現場は今、医療の需要と供給のギャップという大きな社会問題に直面しています。医療を必要とする人が増える一方で、医療に携わる医師やスタッフの数が減っており、今後2030年にかけてますます深刻化していくことが予測されているのです。COVID-19によって2030年代の医療環境を擬似体験しているのかもしれません。
私が生まれた福島県いわき市の人口は、およそ34万人。東北地方では、宮城県仙台市に次いで2番目に規模が大きく、さらに医師不足という問題に直面しています。こうした中、職員が少人数であっても経営・運営できる医療機関のモデルケースとして、2019年1月にいわきFCクリニックを開院しました。地域医療のサポートを行うさまざまな事業を通して出会ったアイ・オー・データ機器の「縦型サイネージモニター」を導入したことは、当院の目指す次世代型クリニックの実現に必要不可欠だったと思います。

サイネージモニターの活用で洗練されたクリニックを実現

いわきFCクリニックが立地するいわきFCパークは、日本のサッカークラブで初めて商業施設を併設したクラブハウスでもあります。ここで当院は、子どもから大人まで、選手や市民の皆様にスポーツ医療を提供しながら、スポーツドクターの育成にも力を入れています。いわき市外・福島県外から意欲あるドクターを集め、試合が多く行われる日曜日に医師による診察・診断・治療、平日は併設するリカバリーステーションにて柔道整復師が施術を行なっています。クリニックとリカバリーステーションはあわせてわずか30坪と小規模で、私が経営するHealtheeOneが開発した電子カルテアプリを採用してペーパーレス化を実現し、予約制にして待合室を設けないなど、省スペース・低コストと患者満足度向上を意識した空間づくりに工夫しました。
特に、患者様へのご案内を「縦型サイネージモニター」で表示することで、待合室の空間を清潔感のあるスッキリとした印象に保つことができています。紙による案内・告知の貼り出しだと、たくさんの枚数を使いスペースを取る。また、剥がれや反りなどが出ると雑多な雰囲気になってしまい患者様への印象も良くありません。4K解像度の美しさやインパクトのおかげで、実際に患者様からも「とても見やすい」というお声をいただきました。医療機関としては珍しい黒と赤を基調にデザインされたガラス貼りの建物にも馴染みが良く大変満足しています。

誰もが簡単に作成できるコンテンツ作成の充実に期待

当院では、休診案内や診療内容など患者様へのお知らせを中心としたコンテンツを自院で作成し、アイ・オー・データ機器のサイネージアプリ「時間割看板2」で管理しています。学校の時間割のように、設定した曜日や時間に合わせて、約5種類の案内を順番にディスプレイ表示してくれるのでとても便利です。スケジュールやコンテンツはアプリ内で一括管理できるので、ディスプレイとパソコンがあれば、デジタルサイネージに必要な環境をすぐに整えられるのも良いですね。
デジタル化によるメリットは大きいと思いますが、医療の現場はまだまだアナログなのが実情。ディスプレイとコンテンツを連携するだけでなく、将来的には、誰もがもっと簡単にアプリ1つで質の良いコンテンツ作成ができるよう、機能をアップしていけると良いのではないでしょうか。これからアイ・オー・データさんと相談していきたいと思います。

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