骨粗しょう症は高齢者、特に女性に多く見られる疾患です。骨が脆くなってしまい、小さな負荷や転倒で骨折してしまう場合もあります。骨粗しょう症はご自身で気付きにくいため、骨折してから判明する高齢の患者様も多く見受けられます。骨折は寝たきりの原因のひとつでもあります。骨折の予防のため骨粗しょう症の検査と治療の大切さを伝えたいという想いから「予防からはじめる整形外科」というクリニック名で開業しました。また当クリニックには40、50代の働き盛りの患者様も多く来院されます。この世代の方々は、この程度の痛みなら、と我慢しながら仕事をしているうちに肩が上がらなくなったり、腰や首の痛みが慢性化していたりすることも多いです。そのような方へは普段の姿勢や歩き方から指導していくなど、痛みの再発予防にも力を入れています。骨密度の低下は早い人で40代から。あわせて骨粗しょう症の予防の大切さもお話するようにしています。
当クリニックのように、予防に力を入れている整形外科は2通りの患者様を考えなければなりません。1つは、骨粗しょう症や関節リウマチなど、長い期間治療を継続していく必要のある方。こちらは、継続のために待ち時間などを含めて通いやすいことが大事です。もう1つは、急に身体が痛くなり当日来院される方。つまり、予約システムは時間予約と順番予約の双方が必須でした。クリニックのICTシステムについては、開業前から導入をスタート。知り合いや友人から情報を得て、比較検討をしました。まず、電子カルテ、骨密度測定器、精算機などを導入。電子カルテと連携できる予約システムを探していたところ、友人のクリニックで使用していた診療予約・受付管理システム「ドクターキューブ」に出会いました。導入の決め手は「あらゆる希望に対応できる」ことです。時間予約と順番予約はもちろん、柔軟にカスタマイズできるという汎用性も魅力でした。また、LINEと連携していたのもポイント。当クリニックに来院する40、50代の患者様の多くがLINEを利用しており、患者様の順番をメッセージで伝えてくれる仕組みにご好評をいただいております。
40、50代の患者様はWeb予約の来院が多いです。担当の理学療法士ごとに予約することも可能。リアルタイムで診察状況と自身の順番を把握することもできるので、患者様にとっては非常に効率的です。新型コロナウイルス感染拡大を受けて、当クリニックはリハビリ室を開放的に設計。換気回数も基準以上のシステムを導入していますが、効率良く混雑緩和ができたのは「ドクターキューブ」のおかげです。
また、混雑状況を見える化させたことによって、受付スタッフが案内しやすくなったという利点もありました。高齢の患者様は受付で次回の予約をする人がほとんどですが、その際でも「いつが空いている」とすぐに伝えることができます。「ドクターキューブ」は細かく時間枠を調整することができ、操作も難しくありません。誰でもスマートに調整、案内ができるというのは強みでしょう。
ただ、最終的には人による判断が大事です。患者様への思いやりをもち、なるべくお待たせしないよう配慮してくれているスタッフの力はとても大きいと思っています。予約システムはクリニックにとって「患者様の数が安定する」、また 医師にとっては「患者様の経過がきちんと追える」というメリットがあります。次回の予約の約束をすると患者様はきちんと来院されます。症状がよくなっていても今後の予防のお話を改めてすることもできます。特に予防は継続することが重要。来院、診療、予約、再来院のサイクルを長期的に保てるというのは、経営面からも医療貢献面からもありがたいことです。
「ドクターキューブ」は小回りが利いており、できることがたくさんある予約システムです。反対に多過ぎて、全ての機能を使いこなすのが難しいほど。段階的に教わりながら、クリニックにマッチしたシステムを構築していければと思います。
今後の要望としては、LINEでのコミュニケーションを拡張してもらいたいです。頻繁にLINEでやり取りできるようになること。また、クリニックからのお知らせなどもメッセージで送信できれば、より密に患者様とコミュニケーションが図れるのではないでしょうか。混雑を緩和し、継続した来院を促すことができる「ドクターキューブ」。まさに、現代のクリニックにぴったりの予約システムだと感じています。
リハビリの内容により、Aさんは20分、Bさんは
40分など、患者様の症状に合わせて予約枠の設
定が可能な「許可患者設定機能」をご利用いた
だいております。それにより、それぞれ設定した
時間枠で次回のWeb予約を取ることができま
す。こういった仕組みもうまくご活用いただき、
効率化を実現していただいております。これから
もクリニックの運用状況に伴い、臨機応変に対応
させていただきます。