Case35

患者様を待たせないための「病診連携」

当院には前身のクリニックがあり、大学病院関係者から『MRIやCT検査の混雑時に患者様を2か月、3か月と待たせてしまうような現状を解消したい』というお話を受け、画像診断と報告書を請負可能なクリニックがあれば患者様をお待たせすることがなくなる、と考えたことが、
開院及び「LOOKREC」導入のきっかけでした。
2015年に私が院長となり、大学病院に限らず、より多くの先生方、患者様に最適な画像診断を提供できる地域の画像診断センター「霞クリニック」として、再スタートしました。
現在、常勤医師の私と妻、非常勤医師を含めた3名の医師に加え、看護師6名、放射線技師5名、事務員5名と充実した人員を配置しています。
万一のアナフィラキシー発症にも迅速に対応できること、患者様をお待たせせずに誘導し、十分な聞き取りができるようにと考え、体制を整
えました。

画像のリアルタイム共有で質の高い検査を実現

大学病院やクリニックなど、200近い医療機関から紹介をいただいていることも当院の特徴です。検査は年間1万件を超える見込みで、画像診断のニーズは高まっていると言えるでしょう。
2階の診察室で内科医の妻が診察し、1階の検査室で患者様の画像を撮影します。検査には医師が常時1名つき、出てくる画像をリアルタイムで見ながら報告書を書く、あるいは撮影指示を出すなど、大学病院クラスの質の高い検査を提供することができています。
検査についた放射線診断専門医が一次読影をして、私を主軸に別の放射線診断専門医がダブルチェックするといったクリニックの形態は、全国的にも非常に珍しいと思います。

疾病の早期発見のためにも過去画像との比較が重要

画像診断において大切なのは過去画像との比較です。
過去画像ほど有益な情報はありません。ただ、近年、医療画像は鮮明になる一方でデータ量も増えているため施設内のパソコンで保管するにも容量、コストの問題が発生します。
そのため法律で義務付けられた保存期間を過ぎた画像は廃棄せざるを得ない医療機関も少なくありません。
また、災害が起きたときの対処もネックです。広島は地震だけでなく水害も発生しやすい地域であり、もし災害でパソコンのデータを消失してしまったら困るのは患者様です。スムーズに過去画像と比較できる、安心してデータを保管できる、ずっとデータを残していくということを考えると、費用の問題をみてもやはりクラウドという選択肢が一番だと思います。

「いつでも誰でも」がクラウドサービスの強み

私は出張が多く、遠隔地で読影をする必要性に迫られることがあります。それを可能にしているのが、検査画像をクラウドに保存し、共有できる「LOOKREC」です。
ホテルで数十件の画像診断をしたこともあります。このメリットは、医師の働き方改革にも結び付くと思います。
出産や育児など事情に合わせて柔軟な働き方が可能になりますし、在宅で1日1件でも読影してもらえると医療機関も患者様も非常に助かります。
また、当院のように画像検査を依頼された際には、依頼元である主治医に画像データを見ていただく必要があります。
従来は、検査画像をフィルムやCDにやきつけて主治医にお返ししてきましたが、これでは保管場所に困りますし、患者様への説明もスムーズにいきません。
「LOOKREC」へのアクセス権をお持ちいただくことで、検査終了後すぐに、いつでも簡単に画像を閲覧していただけますので、主治医にとっても大きなメリットとなるはずです。
入院中の患者様やご家族に説明を行うような場合も、別室に移動せず病室でタブレット等を使って説明することができます。さらに、当院ではチャレンジとして、希望される患者様ご自身にもデータが閲覧できるよう設定しています。
今やクラウドサービスは欠かせない時代です。特に画像診断という現場では、データの蓄積、比較、保管、遠隔操作、マルチアクセスができることは、効率的に業務を進めていく上でとても重要です。患者様にはもちろん、スタッフの業務負担軽減やスムーズな病診連携のためにも、「LOOKREC」を利用する医療機関が広がって欲しいと思います。

患者様を待たせないための「病診連携」

画像のリアルタイム共有で質の高い検査を実現

疾病の早期発見のためにも過去画像との比較が重要

「いつでも誰でも」がクラウドサービスの強み

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